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2025.02.17
売れないのは当たり前!原因は商品でもトークでもなく、「〇〇〇〇客」
経営相談
目次
はじめに:ターゲットを見極めることの重要性
「なぜ、いくら営業しても契約につながらないのか?」多くの方が抱える悩みです。
その原因の一つは、ターゲット顧客を誤解している可能性があります。
今回は、顧客を3つのタイプに分類し、それぞれのタイプに合わせた効果的なアプローチ方法をご紹介します。
1 顧客は3つのタイプに分かれる
顧客は、大きく以下の3つのタイプに分類できます。
(1)冷やかし客(80%)
心理状態:悩みを抱えているが、具体的な解決策を求めていない。
行動:情報収集を目的とした来店が多く、購入意欲は低い。情報を得ると去っていく。
特徴:長年同じ悩みを抱えているケースが多く、現状維持を好みがち。
(2)新規客(15~20%)
心理状態:具体的な解決策を探しており、購入意欲が高い。
行動:積極的に情報収集を行い、解決先や手段を比較検討している。
特徴:具体的な解決策を求めており、変化を恐れない。
(3)見込み客(3~5%)
心理状態:過去に似たような商品やサービスを購入した経験があり、再度購入を検討している。
行動:比較検討を行い、より良い商品やサービスを探している。
特徴:競合他社の製品との比較を行い、自社製品の優位性を求める。
顧客のターゲティングや営業アプローチが曖昧だと、商品が良くても売れません。
では、どのようにして売れる相手に焦点を当て、確実な売上を上げていくか?今回は、ターゲティングの方法やアプローチ法を解説します。
2 「買わない」冷やかし客を見極める
(1)80%の冷やかし客は、悩んでいるけど買う気はない
販売をしていると、「悩んでいる」という理由で冷やかしに来るだけの顧客が非常に多いものです。
例えば、肩こりに悩んでいる人が20年間一度も有料マッサージを受けたことがなければ、彼らが今後もお金を払う可能性は低いでしょう。
彼らにとって、肩こりは悩みであっても、お金を使って解決する対象ではないのです。
(2)だから、冷やかし客を切り捨てるのが得策
彼らに商品を売ろうとして粘ることは、時間と労力の無駄です。
販売する側がどれほど情熱を持って説明しても、そもそもお金を払う意思がない以上、成約にはつながりません。
この場合、営業対象として冷やかし客を選定すること自体が間違いです。
「冷やかし客」には早々に見切りをつけ、次のステップに進むことが重要です。
3 新規顧客には「最大の欲」か「最大の痛み」に訴える
(1)解決策を求める新規顧客はお金を払う意思がある
新規顧客の15〜20%は、「今すぐに解決策がほしい」と考えています。
彼らは、悩みを解消するための対価としてお金を払う準備ができており、実際に買う可能性が高いターゲットです。
分かりやすいのは、店を探しているような人。
例えば、「肩こりに良いマッサージ店を探している」と考えている人や、「肌の悩みに強い美容クリニックはどこだろう」と思っている人です。
(2)だから、最大の「欲」か「痛み」に訴求する
こうした新規顧客にアプローチする際、以下の2つの方法が効果的です。
① 最大の欲望に訴求する
アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローによれば、人間の欲は以下の5段階あります。根源的なものから高次元なものへと階層が変わっていきます。
<マズローの欲求5段階説>
Ⅰ 生理欲求:食欲、睡眠欲、性欲
Ⅱ 安全欲求:健康、経済(お金)、安全(治安、セキュリティ)
Ⅲ 所属、愛への欲求:組織、友人、家族
Ⅳ 承認欲求:ブランド、地位、学歴
Ⅴ 自己実現への欲求:自分が「これでいい」と思う
全てのビジネスはこの5つのどこかの階層のどこかに基づくものですから、欲に絞ってアプローチします。
② 最大の痛みに訴求する
「このまま続く痛み」「先の見えない苦しみ」への解放にアプローチします。
こうしたアプローチを使うことで、新規顧客に「自分のための商品だ」と強く思ってもらえるようにします。
具体的なシナリオやスクリプトを準備し、顧客の悩みに沿ったピンポイントの提案をすることが大切です。
4 見込み客には「違い」だけを強調する
(1)「買ったことがある」見込み客は、3〜5%の優良層
見込み客とは、すでに似たような商品を購入した経験がある人を指します。
この層の顧客はすでに市場にお金を投じたことがあるため、商品やサービスに対する価値の理解が早く、購買意欲も高い傾向があります。
また、既存の商品に何らかの不満があるため、他の選択肢を探している場合もあります。
(2)だから、「違い」だけを伝える
見込み客に対しては、商品やサービスの「違い」だけを強調します。
すでに同じようなサービスを受けたことがあるため、細かな説明や一般的なメリットを聞かされても効果は薄いでしょう。
たとえば、次のような違いを見せると効果的です。
価格差:競合よりもリーズナブルであれば、「コストパフォーマンスが優れている」という強調ができます。
品質や効果:同じ価格でも効果が高い場合、「より速い成果」「持続性」をアピールできます。
アフターケアやサービスの充実度:他社と比較して、アフターケアが充実しているなど、付加価値を伝えることが重要です。
また、競合他社の商品やサービスに対する不足点や欠点に触れることで、差別化を明確にできます。
見込み客に対しては、「なぜあなたの商品が他社よりも優れているのか」を伝えることが、次の購買行動を促すカギとなります。
5 まとめ:売れる相手を見極めて、冷やかし客にエネルギーを浪費しない
売り上げを上げるためには、顧客の選別が最も重要です。
① 冷やかし客:買わないと見込める相手には早々に見切りをつけ、リソースをかけない。
② 新規顧客:悩みを抱え、解決策を探している相手には、最も強い欲望や痛みに焦点を当てて訴求する。
③ 見込み客:すでに購入経験のある顧客には、「他社との違い」を明確にする。
「誰に対して」「どのように」売るかを明確にすることで、無駄な営業労力を削減し、売上の向上を目指しましょう。
ターゲットを見極めることで、確実に収益を生むための戦略を構築することができるのです。

遠藤会計では企業の従業員、管理職、役員様向けに財務講座やビジネス講座も承っております。
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記事執筆者
遠藤 光寛(えんどう みつひろ)
税理士・経営コンサルタント
2018年に税理士として独立し、クラウド会計と医療法人支援を専門に、顧問先企業の成長に注力。DX推進や人材育成、経営コンサルティングを通じて、経営課題の解決に取り組む。2020年には株式会社遠藤会計を設立し、より幅広い企業の経営サポートを展開。
人材育成を起点にした業務効率化やデータに基づく戦略策定を得意とし、顧問先の業績向上に貢献。
経営課題に対して、
1 人材育成
2 業務の仕組み化
3 データからの戦略立案
の3つを柱にしたアプローチで、企業の持続的成長を支援している。
保有資格
- 税理士
- 行政書士
- ファイナンシャル・プランニング技能士1級
- CFP®認定者
- 認定マスターコーチ
- 経営支援責任者
- 方眼ノートトレーナー
- クラウド会計ソフトfreee会計上級エキスパート
- クラウド会計ソフトfreee人事労務エキスパート
- 第二種情報処理技術者
- 初級システムアドミニストレータ
- Microsoft VBA Excel スタンダード
認定・許可
- 福島県 甲種防火管理者
- 経済産業省 経営革新等支援機関
- 厚生労働省 有料職業紹介事業所
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