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2023.11.14

【経営者向け】脱税行為はなぜばれる?理由3選

経営相談

この記事は、主に中小企業の経営者向けの記事です。
日々の経営活動において、税務は避けて通れない課題の一つです。
そして、自分自身との闘いでもあります。構造上、法人税、所得税、消費税などの申告書は自分で収入や利益、そして税金を申告するという申告納税方式がとられていますから、極端に言えば、大きくも小さくも数字を書くことができてしまいます。
とくに、税を納めることを快く思っていない経営者の方にとっては、「脱税行為」という言葉は、甘美な誘惑です。
ですが、脱税という選択をした場合、その後のリスクは計り知れません。
ニュースでもたびたび報道されることもありますが、脱税行為は、暴かれることが多いです。
筆者自身、国税に18年間勤務していましたが、脱税行為は、往々にして分かるというのが結論です。
今回は、いわゆる、脱税がいわゆる「ばれる理由」を、前職の経験も含めて、大きく3つのテーマから解説していきます。

なぜ脱税はばれるのか?

1 時間軸と人間関係

① 税務書類の特性

他の行政書類と異なり、税務申告書類は提出時に即座に精査されるわけではありません。
税務署類の場合、実質時効は7年と考えてください。
7年の期間中、税務署がじっくりと調査を行います。
この長い時間軸が、脱税のリスクを高める要因となります。

②人間関係の変化

脱税行為は、多くの場合、他者との取引を伴います。
例えば、あなたが売上を申告しないと仮定します。
自分の売上は、取引先にとって経費や仕入です。
取引先は経費や仕入を申告することで税を安くすることができますから、当然申告するでしょう。
このとき、情報を集約している税務署で不整合が発生します。
取引先はあなたからの仕入れ・経費を計上しているのに、あなたは売り上げを上げていなければ、
「どちらが正しいのか」
と税務署は疑問を持つわけです。この対策として、取引先と口裏を合わせることを考えるかもしれませんが、相手はそんなリスクに応じてくれるでしょうか?
また、取引先との秘密の状態とは、弱みを握られることにもなります。
長い期間の中で、取引関係や人間関係も変化します。
いつまでも秘密は隠し通せるものではありません。
取引関係や人間関係の変化により、脱税の事実が露見するようになります。

2 経営者自身の行動と他人の目

① 自らの発言

実は、脱税が発覚する一番の原因が、これにあたります。
税務署を出し抜いたという体験は、とても甘美で、胸のすく思いがします。
その反面、このエキサイティングな成功体験を、他者に語り、自分が優れていることを示したい衝動にかられます。この衝動は激しく、抗うのが非常に難しいと見えます。
同業者の会合、お酒の席、夜のお店など、脱税体験を武勇伝で話してしまいます。
話し相手は経営者の見方とは限りません。価値観も異なります。
相手だけではなく、その空間にいる第三者も聞いています。
結果、回り回って税務署の知るところとなります。

② 派手な生活

脱税により税金を納めなくてよい分、手元にお金が残ることになります。
私の経験上、それを表に一切出さず清貧を貫くような経営者はそうそういません。
車や不動産、ブランド物、夜の店に毎日繰り出すなど、お金周りの良さが目立ちます。
ましてや、地方であれば、他人の一挙手一投足に敏感です。
夜の店で騒いでいれば、居合わせた人々は、必ず、「あれ誰?」とひそひそ話をします。
車が変わったのであれば、すぐ話題になります。
税務職員が四六時中目を光らせているのではありません。
従業員、取引先、会社の前を通る通行人など、あらゆる人の目に留まる中で、様々な方面からの疑念が一定量を超え、税務署の知るところとなります。
本当に恐ろしいのは、他人の目や嫉妬であり、それを引き起こしてしまうのは、経営者自身にあります。

3 嘘をつきとおすことは高度

一度嘘をつくと、その嘘を隠すための新たな嘘が必要となります。
これは私が税務職員時代、税務調査の大先輩から教わったことですが、1つの嘘を隠すためには、20以上の嘘が必要だそうです。
  1の嘘を隠すために、  20の嘘が必要となります。
 20の嘘を隠すために、 400の嘘が必要となります。
400の嘘を隠すために、8000の嘘が必要になります。
1つの嘘につき、嘘が20ずつ増えていきます。
しかも、1つでも嘘がばれてしまえば、全ての嘘が崩壊してしまいます。
嘘の整合性を保つことは、非常に高度な作業、かつ割に合わないことがお判りいただけるかと思います。

まとめ:脱税は割に合わない それより経営に集中

脱税は、一時的な利益を追求する魅力的な選択と思われるかもしれません。
しかし、その後のリスクや経営の信頼性の喪失を考えると、割が合わない選択と言えます。
経営者として、自らの事業に全力を注ぎ、正直で誠実な経営を心がけることが、真の成功への道となります。

おわりに

(画像:小峰城(白河市))

経営者にとって、経営は常に己との闘いです。
脱税への誘いと言うのは、非常に甘美で魅力的な誘惑です。
ですが、嘘をつく行為は高度であり、隠し通せるものではありません。
信頼を重ねることは膨大な時間がかかりますが、失うときは一瞬です。
脱税行為へのリソースを経営向上に費やすことが、遥かに建設的です。
この記事が、税務への理解や、経営者として新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

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記事執筆者

株式会社トライアンドエラー
代表取締役 遠藤 光寛(えんどう みつひろ)
・税理士
・行政書士
・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・CFP
1981年生まれ 山形県出身
2000年仙台国税局採用 福島県内税務署を中心に18年間勤務。
2018年税理士事務所を設立。国税時代から法人個人含め延べ約30万件超の決算書、申告書の分析、確認に携わる。
国税時代および税理士、FPの経験から、正直に生きることが、仕事やお金に愛され、幸せに生きる人の特徴であることを発見。「経営で重要なことは正直さ」を掲げ、長期的な視野で、持続して成長する企業づくりの支援を行っている。また、企業の安定的な財務基盤構築には経営者や従業員の家計も整える必要があるという信念の元、企業財務と経営者や従業員の家計、トータルでの財務コンサルティングを提供している。
現在は株式会社トライアンドエラー 税理士兼代表取締役社長として、福島県郡山市の企業を中心に財務経営コンサルタントとして活動中。

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