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2023.05.09
【経営者向け】成功のカギは社長の労働時間
経営相談今回の記事では、「経営成功のカギは社長の労働時間」というテーマで考察します。
ここでは、経営者や二代目経営者に必要なことを詳しく説明します。
この記事は、国税職員、税理士として20年以上にわたり表と裏から経営者を見てきた福島県郡山市在住のコンサルタントが、中小企業(従業員300名以下の企業)の経営者や管理職の皆様向けに、より良い組織運営ができるための情報やヒントを発信していきます。
目次
結論:年間4,000時間以上
Youtubeリンク:https://www.youtube.com/watch?v=zwLDgAs_Sqc
経営コンサルタントとして様々な事業や経営者を見てきた私が、今回のブログで中小企業経営者の皆様にお伝えしたいことは、労働時間の最大化が経営成功のカギであるということです。
経営者が自社のビジネスに年間4,000時間以上の労働時間を費やすことが、経営を成功させる秘訣となる理由を解説します。
理由1 成功している経営者は経営に費やす時間が長い
私の経験から言えば、業績の良い企業に特徴しているのは、社長の労働時間が長いです。
反対に、業績の悪い企業の特徴は、社長の労働時間が短い、または労働時間が長くても、単純作業や誰でもできる仕事に時間を投下していることが多いです。
パートの年間労働時間目安は1,000時間、従業員の年間労働時間目安は2,000時間ですが、成功している経営者の年間労働時間は4,000時間以上になります。なお、それぞれの計算は以下のようなモデルになります。
パート 1,000時間/年 ≒ 100万円※/年収 ÷ 1,000円/時給
従業員 2,000時間/年 ≒ 8時間/日 × 5日/週 × 52週/年
経営者 4,000時間/年 ≒ 13時間/日 × 6日/週 × 52週/年
※ 扶養範囲の目安として、100万円を使用
理由2 労働時間のランチェスター法則
労働時間のランチェスター法則によれば、時間と労働の成果には以下のような関係性があります。
2倍の効果 10時間/日 3,000時間/年 ー
3倍の効果 12時間/日 3,600時間/年 必勝
4倍の効果 14時間/日 4,200時間/年 圧勝
5倍の効果 16時間/日 4,800時間/年 決死
必勝ラインは3倍の年間3,600時間以上、圧勝ラインは4倍の年間4,200時間以上、そして最高値である5倍は年間4,800時間以上となります。
年間の時間が睡眠時間等を含めて約8,700時間であることを考えれば、必勝、圧勝ラインもうなずけます。
ただし、事業は継続が重要であることを考えると、5倍である4,800時間/年は高負荷状態ですから、万人向けではないかもしれません。(ゆえに、「決死」と言われるのかもしれません。)
変化の激しいこの時代、成功を確実にし、持続性も考慮すると、圧勝ラインの年間4,000時間以上労働を選択したいところです。
注意点ですが、この労働時間の増加は従業員ではなく、経営者自身が実践すべきことです。
時間の確保と経営合理化を叶えるための4つのヒント
経営者が自身の労働時間を見直し、4,000時間以上働くことを目指すことが、強い企業を作る第一歩となります。
ですが、経営者の労働時間増加と同じくらい、時間の使い方も重要です。
経営者は、自分の時間を効果的に活用し、企業の成長につながる戦略や経営判断に集中する必要があります。
以下に、経営者が最大の労働時間を確保し、併せて経営成功につなげるための具体的な方法を4つご紹介します。
(1)時間管理のスキル向上
効率的な時間管理ができる経営者は、限られた時間を最大限に活用し、価値ある成果を生み出すことができます。
タスクの優先順位付けやスケジュール管理を行い、自分の時間をコントロールできるようになることが大切です。
(2)会議や打ち合わせの効率化
無駄な会議や打ち合わせは、経営者の貴重な時間を奪います。
目的や議題を明確にし、参加者を限定することで、会議や打ち合わせの効率を向上させることができます。
(3)業務の切り分けと割り振り
経営者がすべての業務を一人でこなそうとすると、時間が足りなくなります。
・業務の配分
・任せられる仕事は積極的に任せる
・社外への委託
・IT等による自動化
・業務フローの見直し
・実にならない業務をやめる
など、やれることはいくつもあります。
これを行う上で、抵抗があるかもしれません。
スタッフや重鎮からの反発も考えられます。
ですが、重要なのは自分の時間を経営に集中させることです。
それによって、高収益体質の企業を作ることです。目的地はそこにあります。
業務の切り分けと割り振りは、大胆に思い切ってやることがお勧めです。
(4)自己研鑽とスキルアップ
経営者は、自分自身の知識やスキルを向上させることで、経営に対する見識を深めることができます。
・専門領域の知識や技術
・間接領域(上流、下流、水平)の知識や技術
・マネタイズの方法
・思考の整理術
・情報の整理術
などいずれも経営者にあって損はないものです。
しかも身につく時期が早ければ早いほど、経営に有利に働きます。
継続的な自己研鑽とスキルアップに努めることが、経営成功につながります。
まとめ
経営者が年間4,000時間以上の労働時間を費やすことが、経営を成功させる秘訣です。
労働時間の質も重要です。限られた時間を効果的に活用し、企業の成長につなげることが重要です。
まずは自分の労働時間を見直し、効率的な時間管理や業務の切り分け、割り振りなど、経営に集中できる方法を実践します。
また、自己研鑽やスキルアップにも努めて、経営者としての資質を高めることが、後に複利効果として大きな成果に繋がります。
さらに、経営者は自分だけでなく、組織全体の働き方を見直し、効率的で持続可能な働き方を推進することも重要です。
これにより、組織全体の生産性が向上し、企業の競争力が強化されることになります。
経営者が労働時間を増やすこと、増やした労働時間の有効な使い方が成功への道です。
労働時間の最大化と効果的な時間活用を両立させることで、経営成功へと繋げていただければと思います。
おわりに
(画像:冬の猪苗代湖と水鳥たち(福島県))
これからも、コンサルタントの視点から、中小企業経営者の皆様に役立つような情報やアドバイスを発信していきたいと思います。
今後も当ブログをご覧いただき、経営における成長や成功のヒントにしていただければ、幸いです。
記事執筆
株式会社トライアンドエラー
代表取締役 遠藤 光寛(えんどう みつひろ)
税理士 行政書士 CFP FP1級
1981年生まれ 山形県出身
2000年仙台国税局採用 福島県内税務署を中心に18年間勤務。
2018年税理士事務所を設立。国税時代から法人個人含め延べ約30万件超の財務経営コンサルティングに携わる。
現在は株式会社トライアンドエラー 税理士兼代表取締役社長として、福島県郡山市の企業を中心に財務経営コンサルタントとして活動中。
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