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2025.03.04
顧客の心を掴む!3つの脳科学に基づいた最強の営業戦略
経営相談
目次
なぜ、あなたの商品は売れないのか?
「商品に自信があるのに、なかなか売れない…」そんな悩みをお持ちの経営者の方も多いのではないでしょうか?
それは、お客様の心に響く言葉を選んでいないのかもしれません。
今回は、心理学の知見を応用し、お客様の心を掴むための効果的な営業戦略をご紹介します。
売り上げに直結する3つのポイントについて解説していきます。
1 欲求→感情→理性の3つの脳を理解する
私たちは無意識に「欲求」「感情」「理性」という3段階で判断を下しています。
商品を販売する際には、それぞれの脳に合わせたアプローチが成功のカギを握ります。
(1)欲求(本能)
最初の判断基準は「○○したい」という欲求です。
心理学者のマズローによれば、人間には5段階の欲求があるとされ、これは生理的な欲求から自己実現に至るまで、次のような階層に分かれます:
<マズローの5段階欲求説>
Ⅰ 生理的欲求:食欲、睡眠欲、性欲など
Ⅱ 安全欲求:健康、経済的安定、安全(治安やセキュリティなど)
Ⅲ 所属と愛の欲求:組織に所属したい、友人や家族とつながりたい
Ⅳ 承認欲求:ブランドや地位、学歴などの評価を求める気持ち
Ⅴ 自己実現欲求:「自分はこれで良い」という自己満足や成長への欲望
この欲求のうち、顧客に最も響くポイントを見極め、ピンポイントでアプローチすることが重要です。
(2)感情
次に「欲しい」と感じる感情が芽生えます。
例えば、「モテたい」という欲求に対して「カッコいい服が欲しい」といった感情が湧きます。
ここでは、顧客が心から欲しいと思えるような魅力を伝えます。
(3)理性
最後に登場するのが「理性」です。
理性は本能的な欲求と感情に沸き上がった衝動の最終チェック役です。
理性が「これは正しい」と判断すれば購買行動に至り、逆に「正しくない」と判断されればキャンセルになります。
この「正しさ」は顧客自身の視点に基づくもので、顧客にとって納得のいく「正しさ」を提供することが、購入を促す決め手になります。
2 新規客には「○○そう」と思わせることが成功の鍵
特に新規の見込み客に対しては、「○○そう」といった直感的な印象を持ってもらうことが成功のポイントです。
(1)なぜ「○○そう」が重要なのか?
人は話をすべて聞いているわけではなく、実際には内容の10%程度しか記憶に残りません。したがって、複雑な説明よりも、「美味しそう」「楽しそう」「便利そう」といった、簡潔で直感的なイメージを持ってもらうことが重要です。
初対面で細かい情報を詰め込みすぎると、相手に不信感を抱かせたり混乱を招いたりすることもあります。例えば、初めて会った相手に家族計画の詳細を話し始めるのは、重たすぎて引かれてしまうのと同じです。
(2)「○○そう」と思わせるための方法
以下のようなシンプルで共感しやすい言葉や表現を使うと効果的です:
・「美味しそう」「楽しそう」「雰囲気が良さそう」「親切そう」など
・見た目や簡単なキャッチコピーで心をつかむ
・相手が共感しやすいわかりやすい言葉でイメージを伝える
この段階で、商品やサービスの詳細な説明は不要です。
あくまで「○○そう」と感じてもらうところから始めることで、相手に親しみやすい印象を与えます。
3 アピールポイントは1つに絞る
商品の魅力をすべて伝えたくなるものですが、情報が多すぎると顧客が混乱し、結果として印象が薄くなります。
(1)なぜアピールポイントを1つに絞るべきか?
顧客は情報過多の現代で、無数の選択肢から商品を選ぶ必要があります。
そのため、たくさんの魅力を詰め込むと、それぞれの魅力が分散してしまいます。
例えば、寿司やカレー、ラーメンなどさまざまな料理を提供するお店よりも、「寿司専門店」のほうが顧客には明確に伝わりやすいでしょう。
(2)アピールポイントを厳選する方法
商品やサービスの特徴をいくつかリスト化し、その中でターゲットに一番響くポイントを選びます。
その他の情報は「追加情報」として伝え、まずは顧客に覚えてもらいやすい「一番の強み」を伝えることを意識しましょう。
4 最大の「欲」か「痛み」にアプローチする
人の購買行動に直結するのは「短期的な欲求」です。
この短期的な欲求には、「欲」と「痛み」の2種類があります。
(1)なぜ短期的な欲求にアプローチするのか?
顧客は、長期的な目標や悩みがあっても、すぐにお金を出す決断にはつながりにくいものです。
「いつかやる」では「いつまでもやらない」と同じです。
今すぐ解決したいと思わせるような、短期的な「痛み」や「欲求」を刺激するほうが効果的です。
(2)具体的なアプローチ方法
顧客の「痛み」や「欲求」にアプローチするためには、次の2つの方法が有効です:
① 最大の痛み:顧客が抱える最大の不満や悩みを理解し、それを解決する方法を提示します。
② 最大の欲:今すぐ手に入れたいものや体験したいことを強調し、それに対する解決策を示します。
たとえば、ダイエット商品なら「すぐに結果を出したい」という欲求を、「短期間で効果が出る」と訴求します。
また、ビジネス効率化ツールであれば、「業務の負担が軽減される」という「痛みの解消」を訴えることで、顧客に響くアプローチができます。
まとめ
ビジネスの販売戦略で重要なことは、顧客の脳の「欲求」「感情」「理性」に合わせたアプローチです。まとめると次のポイントが大切です。
① 「○○そう」のイメージを伝える
特に新規顧客には、最初はシンプルで直感的なイメージを持ってもらうこと。
② アピールポイントを1つに絞る
たくさんの情報を与えるよりも、最も強い特徴に絞って記憶に残るようにする。
③ 最大の「欲」か「痛み」にアプローチする
顧客がすぐ行動を起こせる短期的な欲求に訴える。
この3つのポイントを意識することで、顧客の購買意欲を引き出し、効果的な販売活動を展開できるようになるはずです。
顧客の心を掴み、売れる営業を目指しましょう。

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記事執筆者
遠藤 光寛(えんどう みつひろ)
税理士・経営コンサルタント
2018年に税理士として独立し、クラウド会計と医療法人支援を専門に、顧問先企業の成長に注力。DX推進や人材育成、経営コンサルティングを通じて、経営課題の解決に取り組む。2020年には株式会社遠藤会計を設立し、より幅広い企業の経営サポートを展開。
人材育成を起点にした業務効率化やデータに基づく戦略策定を得意とし、顧問先の業績向上に貢献。
経営課題に対して、
1 人材育成
2 業務の仕組み化
3 データからの戦略立案
の3つを柱にしたアプローチで、企業の持続的成長を支援している。
保有資格
- 税理士
- 行政書士
- ファイナンシャル・プランニング技能士1級
- CFP®認定者
- 認定マスターコーチ
- 経営支援責任者
- 方眼ノートトレーナー
- クラウド会計ソフトfreee会計上級エキスパート
- クラウド会計ソフトfreee人事労務エキスパート
- 第二種情報処理技術者
- 初級システムアドミニストレータ
- Microsoft VBA Excel スタンダード
認定・許可
- 福島県 甲種防火管理者
- 経済産業省 経営革新等支援機関
- 厚生労働省 有料職業紹介事業所
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