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企業の命綱を理解する

企業経営において最も重要な要素の一つは資金繰りです。
資金繰りがうまくいっている会社は、事業の持続的な成長を支える力を持ち、様々な困難を乗り越えることができます。
前回では、お金がない企業の特徴を８つ挙げ、その理由を説明しました。

参考記事：【経営者必見】だから御社は金がない。原因と対策８選
リンク：https://consulting-koriyama.jp/blog/management/1491/

本記事では、資金繰りがなぜ重要なのか、その理由を三つの観点から解説します。

理由①　お金で時間を買える

資金を持っている会社は、時間を買う力を持っています。
キャッシュリッチな企業は、以下のような点で他社よりも有利に立つことができます。

・仕入れと在庫管理: 必要な材料や商品を迅速に仕入れることができ、機会損失を防ぐ。
・設備投資: 最新の設備や技術を導入することで、生産性を向上させ、競争力を強化できる。
・人件費の確保: 優秀な人材を確保し、従業員のモチベーションを維持するための賃金を支払う余裕がある。
・成長への投資: 研究開発やマーケティングなど、長期的な成長を見据えた投資が可能。

以上のように、資金を持っている企業は、事業の成長と発展のために必要な時間を確保することができ、結果的に市場での競争力を高めることができます。

理由②　事業は安定しない

事業は常に安定しているわけではありません。自社の努力だけではどうにもならない外部要因も多く存在します。
例えば、以下のようなものが挙げられます。

・経済情勢の変動: 経済の浮き沈みによって、売上が急激に変動することがあります。
・自然災害やパンデミック: COVID-19のような予期せぬ出来事が、ビジネスに大きな影響を与えることがあります。
・業界の不祥事: 自社が直接関与していなくても、同業者や業界全体のイメージダウンがビジネスに打撃を与えることがあります。

これらのリスクに対処するためには、資金の余裕が不可欠です。
予期せぬ事態に直面したときでも、十分なキャッシュフローがあれば、迅速に対応することができるほか、事態が鎮静化するまでの時間を耐えることができます。
それどころか、事業を継続するための「攻めの手段」を講じることもできます。

理由③　お客様は減っていくもの

ビジネスにおいて、顧客は永遠に存在するわけではありません。
以下の理由から、お客様は減少していくものと考えるべきです。

顧客の志向の変化: 時代とともに顧客のニーズや好みは変わります。これに対応するためには、常に市場を分析し、新しいニーズに応える製品やサービスを提供する必要があります。
競争の激化: 競合他社が新しい魅力的な商品やサービスを提供することで、顧客を奪われる可能性があります。
ターゲット市場の変動: 自社がターゲットとする市場が変わることもあります。新しい市場に進出するための準備と対応が求められます。

顧客が減少することを見越して、新しい顧客を獲得するための営業活動やマーケティング活動を継続的に行う必要があります。
これには時間と資金が必要です。
特に新製品やサービスが市場に浸透し、新たな顧客と出会うまでの間、資金の余裕があれば、持ちこたえることができ、結果として事業の成長を実現できます。

まとめ

資金繰りの重要性は、企業の持続的な成長と安定に直結しています。
十分なキャッシュフローを確保することで、事業の様々な局面において柔軟に対応できる力を持つことができます。
経営者は、常に資金繰りの重要性を念頭に置き、適切な資金管理を行うことが求められます。
これにより、予期せぬ事態にも備えつつ、長期的な成長を目指すことが可能となります。

今後も、遠藤会計は企業経営者の皆様に役立つ情報を提供し、事業の成功をサポートしてまいります。資金繰りに関するご相談がございましたら、お問合せください。

お問い合わせ：https://consulting-koriyama.jp/contact/

記事執筆者

株式会社遠藤会計
代表取締役　遠藤　光寛（えんどう　みつひろ）
・税理士
・行政書士
・１級ファイナンシャルプランニング技能士
・ＣＦＰ
・（一財）生涯学習開発財団認定　マスターコーチ
１９８１年生まれ　山形県出身
２０００年仙台国税局採用　福島県内税務署を中心に１８年間勤務。税務調査ほか法人個人含め延べ約３０万件超の決算書、申告書の分析に携わる。
２０１８年税理士事務所を設立。
国税時代および税理士、ＦＰの経験から、正直に生きることが、仕事やお金に愛され、幸せに生きる人の特徴であることに回帰。「なんだかんだで正直が一番」を掲げ、長期的な視野で、持続して成長する企業づくりの支援を行っている。また、企業の安定的な財務基盤構築には経営者や従業員の家計も整える必要があるという信念の元、企業財務と経営者や従業員の家計、トータルでの財務コンサルティングを提供している。
現在は株式会社遠藤会計　税理士兼代表取締役社長として、福島県郡山市の企業を中心に財務経営コンサルタンティングを行っている。