なぜ私は「訪問スタイル」にこだわるのか

記帳代行ではなく、経営パートナーとして

こんにちは。福島県郡山市で税理士事務所を運営している、税理士の遠藤光寛です。 私は国税に18年間勤め、開業して7年目になります。現在は税務顧問に加えて、企業の「お金が残る仕組みづくり」や「社員を育てる研修」を通じて、福島の中小企業を支援しています。

税理士として、多くの経営者の方とお会いし、数字と向き合ってきました。 その中で、「この方は難しいな」と感じるケースには、いくつか共通点があります。

そのなかで確信していることがあります。

それは、「お客様のところに足を運ぶ」ことの意味と価値です。 単なる移動手段ではなく、サービスの本質そのものを左右する行動だと感じています。

今回は、当事務所が「訪問型スタイル」にこだわっている理由を、5つの視点からお話ししたいと思います。


1.お客様の“ホーム”で話すという心理的な価値

「ホーム」と「アウェイ」という言葉があります。

野球やサッカーでよく使われますが、これはビジネスの現場でも意外と影響がある概念です。 つまり、「お客様がリラックスできる環境」でこそ、本音や本質的な課題が出てくるということ。

自社のオフィスで、いつものデスクに座っていただくことで、 ふとした瞬間に思い出すことがあったり、 「この書類、ちょっと見てほしい」と、その場で確認できたり。

そういった些細な情報が、実は大きな経営判断の材料になることも少なくありません。 現場でしか起きない“ひらめき”や“気づき”を、私はとても大切にしています。


2.課題解決のスピードが上がる

来所型の相談スタイルだと、どうしてもお客様に「準備の負担」がかかってしまいます。

書類をそろえる、持参する、忘れ物がないようにする…。 ところが実際には、忘れてしまったり、「聞きたかったことを忘れてしまった」というケースも多々あります。

結果的に「次回に持ち越し」となり、解決が遅れてしまう。 これは、お客様の“機会損失”にもつながりかねません。

一方で、こちらから訪問する場合、お客様のリアルな悩み・実情に即座に対応できます。 伝え漏れも少なくなり、時間あたりの相談の密度がぐっと上がります。


3.税理士側の「準備力」も上がる

実は訪問スタイルには、税理士である私自身の“気構え”にも良い影響があります。

こちらから出向く場合には、事前に資料を見返し、ヒアリング項目をまとめ、 「何をどう話すか」「どの提案が今のフェーズに適しているか」など、 入念な準備が自然と行われます。

それに比べて、来所いただく場合はどうしても“受け身”になりがちです。 結果、議論の質もやや平坦になってしまう。

訪問することで、私自身が攻めの姿勢で、より質の高い対話ができると感じています。


4.私は「守り」ではなく「攻め」の税理士です

性格的に、私は「言われて動くタイプ」ではありません。

たとえば「決算お願いします」と依頼されてから動くのではなく、 こちらから先に提案・質問・仮説を持って動く。

このように「自分から働きかける姿勢」が、結果的にお客様を動かし、 経営のギアを一段上げるきっかけになっていると実感しています。

そしてその原点にあるのが、「訪問する」という行動です。

相手の場所に出向くことで、自然と“攻め”の姿勢が生まれ、 お客様にとっても「前向きな変化」のスイッチになる。

この連鎖が、経営の改善や、数字の好転に結びついていくのです。


5.だからこそ、高いサービス品質が維持できる

ここまで述べた1~4の要素は、すべて単独で機能するものではなく、相互に連動しています。

  • 税理士が準備を整えた上で訪問し、
  • お客様が現場で本音を語り、
  • その場で課題が可視化され、
  • 仮説と提案をスピーディーに交わし、
  • 結果として経営判断の精度とスピードが上がる

このサイクルが早ければ早いほど、経営は前に進みます。 そして、ステージが上がればまた新たな課題が出てくる。 そのたびにこのサイクルを回していく。

こうしてお客様は、停滞ではなく拡大成長の循環に入っていけるのです。


訪問型サービスは、単なる「贅沢」ではない

これらの積み重ねが、結果として他の税理士とは一線を画すサービスになっていると自負しています。 そしてそれが、記帳代行屋さんではなく、経営パートナーとして選ばれる理由でもあります。

もちろん、訪問型・提案型のスタイルは工数もかかります。 そのため、料金は決して「安く」はありません。

ですが、目の前の経費だけを見るか、5年後10年後の成長を見据えるか。 どちらの立場で選ぶかで、税理士の意味はまったく違うものになると考えています。


「帳簿つけ係」ではなく「経営の伴走者」として

私は、単に帳簿を整えるだけの存在でいたくありません。

お客様の課題を共に発見し、 数字と現場の両方から解決策を一緒に考え、 事業の未来を後押しする。

そのためには、お客様の元に出向くことが一番自然なスタイルなのです。

これからも私は、こうしたスタイルを大切にしながら、 「経営のパートナー」として寄り添っていきたいと思っています。



【医療機関・企業向け】経営支援サービスのご案内

株式会社遠藤会計では、医療機関・企業向けに
財務顧問、戦略顧問、人事顧問といった経営支援を提供しています。

こんな企業様におすすめです:

  • 数字は見えているが、現場の動きに落とし込めていない

  • 会議はあるが、実行や改善につながっていない

  • 離職や売上停滞など「人と仕組み」の課題を抱えている

社員研修や経営会議のファシリテーションもご相談可能です。
継続的な支援やカスタマイズも承っております。詳しくは以下のサービスをご覧ください。

医療機関・企業向け|経営支援サービスの詳細を見る

「なんとなく気になる」── その感覚が、新しいご縁の始まりかもしれません。

郡山駅前(郡山市の事務所から)

記事執筆者

遠藤 光寛(えんどう みつひろ) 税理士・行政書士・FP1級

18年間の国税職員経験を経て、2018年に独立。 クラウド会計や医療法人支援を専門としながら、税務申告・記帳代行にとどまらず、人材育成・業務の仕組み化・データに基づく経営戦略立案、実行を一貫して提供している。

2020年に株式会社遠藤会計を設立し、福島県郡山市を拠点に、企業の経営基盤を支える伴走型の税理士事務所を運営。 以下のような、「現場と数字」の両面からの改善支援を強みとする。 ・債務超過企業の黒字化 ・離職率の高い組織の再構築 ・マネジメントに悩む管理職の再育成

支援の根底にあるのは、「人は財」という信念。 税務の専門家としての正確さに加え、人と組織の成長をともに考える姿勢に信頼を寄せる顧問先も多い。 すべての顧問先に税理士本人が対応し、経営者の課題に誠実に寄り添う姿勢を大切にしている。

保有資格

  • 税理士
  • 行政書士
  • ファイナンシャル・プランニング技能士1級
  • CFP®認定者
  • 認定マスターコーチ
  • 経営支援責任者
  • 方眼ノートトレーナー
  • クラウド会計ソフトfreee会計上級エキスパート
  • クラウド会計ソフトfreee人事労務エキスパート
  • 第二種情報処理技術者
  • 初級システムアドミニストレータ
  • Microsoft VBA Excel スタンダード

認定・許可

  • 福島県 甲種防火管理者
  • 経済産業省 経営革新等支援機関
  • 厚生労働省 有料職業紹介事業所
  • 福島県公安委員会 古物商許可
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

1981年8月4日生まれ 株式会社遠藤会計 代表取締役/遠藤光寛税理士事務所代表 税務職歴18年(仙台国税局)、2018年に税理士事務所開業。2020年に法人設立

関連記事

目次