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はじめに

資産を増やしたいと考えると「副業」が真っ先に浮かびますが、「節約」も同じくらい、いやそれ以上に効果的な方法です。
特に税引き後の収入を使うサラリーマンの方々にとって、節約がもたらす金銭的な価値は「稼ぐ」ことの１．４倍もの効果があるとされています。
この記事では、サラリーマン向けに効果的な節約法をご紹介します。

１　節約は副業！稼ぎの１．４倍の価値がある

例えば、毎月１０００円の支出を減らしたとしましょう。
税引後に１０００円節約するためには、税引き前には約１４００円の収入が必要です（収入から所得税、住民税、社会保険料などが引かれるため）。
それだけ、節約することは直接手元に残るお金を増やす手段として優れています。

つまり、節約を「副業」と考え、無理なくできる節約法を実践することで、働いて得る収入以上の価値を生み出すことができるのです。

２　大きな支出から減らす

日々の小さな支出を見直すのも重要ですが、まずは大きな支出から節約を始ることが効果的です。

（１）保険

保険は家計の大きな負担です。
生命保険文化センターの調査によれば、日本の世帯は生涯で約２０００万円もの保険料を支払っています。
医療保険などは一見安心材料ですが、資産形成の観点からは必要以上の保険加入は無駄になりがちです。
家と車の保険を除き、必要最低限に抑えましょう。

（２）学資・貯蓄保険

学資保険や貯蓄保険も、利回りが低いた、自己投資や低コストの積立ＮＩＳＡなどと比べると利便性に劣りす。
多くの場合、途中解約で元本割れになるリスクもあります

（３）スマホのプラン

スマホの契約プランも見直しが必要です。
３大キャリアは安定性とサービスが魅力ですが、最近は楽天モバイルやＬＩＢＭＯとった格安SIMが充実しており、同等の品質を低価格で提供しています。
プラン変更は年間で大きな節約につながるでしょう。

（４）教育費

教育費も家計の大きな負担です。
例えば、大学進学の費用は、国公立で約４００万円、私立理系だと６００万円が相場です。
学費は親が負担するのか、奨学金を利用するのか、返済義務のある奨学金なら誰が返済するのかなど、子どもとの話し合いが大切です。

３　生活費の見直し

大きな支出の節約が済んだら、次は生活費の見直しです。小さな支出も積もれば大きな効果をもたらします。

（１）マイボトルの活用

マイボトルを活用するだけで、飲料代の節約が可能です。
毎日ペットボトルを購入する代わりに持参すれば、一生で１５０万円程度の節約につながります。

（２）スーパーの選択

食品の購入もスーパーの選択次第で節約が可能です。
ディスカウントストアを利用することで、日常の食費を大幅に抑えることができます。
何気なく使っているスーパーも、思い切って変えてみると新しい視野が手に入ります。

（３）コンビニ利用を減らす

コンビニ利用は便利ですが、割高です。
「有料トイレ」と思って週に１回と決めて使うだけでも、月々の支出に大きな差が出ます。

（４）外食を控える

外食や中食も週１回程度に抑えるルールを決めることで、大きな節約ができます。
自炊や軽食の持参で、外食代を抑えましょう。

（５）軽食の持参

軽食を持参することで、お昼や間食の費用を削減できます。
弁当を作るのが難しければ、バナナやおにぎり、プロテインなどを持参するだけでも効果は大きいです。

４　ネットを活用する

買い物をする際、店舗で商品を確認したら、オンラインでも同じ商品が安く手に入らないかをチェックしましょう。
ネット価格の方が割安なケースが多く、年間で数万円～数十万円の差が生まれることもあります。

５　お小遣い稼ぎと節約のバランス

「お小遣い稼ぎ」という言葉もよく聞きますが、無理にポイントサイトで稼ぐより、支出を減らす方が効果的です。
どうしてもお小遣い稼ぎをしたい場合は以下の方法をお勧めします。

（１）Ｖポイント

すべての支払いをVポイントに集約させることで、還元率1％のポイントがたまり、年間2～3万円程度のお小遣いになります。

（２）ＥＴＣマイレージ

高速道路を頻繁に利用する方には、ＥＴＣマイレージが有効です。
初期設定だけでポイントがたまり、節約につながります。

（３）リサイクルショップの活用

不要になったものを中古ショップやメルカリなどで売ることで、少額のお小遣い稼ぎになります。
特にシーズンが変わる時期には、衣類や雑貨の整理を兼ねて利用すると良いでしょう。

６　ダイエットと節約の好相性

節約とダイエットは驚くほど相性が良いです。
ここでは、健康維持と節約を同時に達成する方法をご紹介します。

（１）カロリーコントロール

カロリー管理をすることで、自然と菓子類や外食を減らすようになります。
外食のカロリーが高いことを意識するだけで、食事代も減り健康にも良い影響を与えます。

（２）散歩

散歩は無料でできる健康法です。
体重５０キログラムの人が３０分歩くだけで７９キロカロリー消費。
これによりストレスも軽減され、食べ過ぎや衝動買いの抑制につながります。

（３）良質な睡眠

早寝早起きは健康に良いだけでなく、夜間の無駄な食事や飲み物の購入も避けられ、支出が抑えられます。

７　ギャンブルは避ける

ギャンブルは還元率が低く、長期的に見てもプラスになることは少ないです。以下がギャンブルの代表的な還元率です。
パチンコ・スロット：８０％
競馬・ボートレース：７０％
toto：５０％
宝くじ：４５％
楽しみとして一時的に少額で行うのは問題ありませんが、収益を見込む手段にはなり得ません。

結論：節約を副業のように活用する

・節約は「稼ぐ」よりも効果的であることを理解しましょう。
・大きな支出から見直し、節約を実行することが鍵です。
・生活支出も継続的に見直すと、効果がさらに増します。
・ポイ活よりも節約の方が効率的です。
・健康管理と節約はセットで考えると効果的です。

遠藤会計では企業の従業員様向けに蓄財や運用などのマネー研修も承っております。
福利厚生の一環やリテラシーの向上など、ご相談がございましたら、お問合せください。

お問い合わせ：https://consulting-koriyama.jp/contact/

記事執筆者

株式会社遠藤会計
代表取締役　遠藤　光寛（えんどう　みつひろ）
・税理士
・行政書士
・１級ファイナンシャルプランニング技能士

１９８１年生まれ　山形県出身
２０００年仙台国税局採用　福島県内税務署を中心に１８年間勤務。税務調査ほか法人個人含め延べ約３０万件超の決算書、申告書の分析に携わる。
２０１８年税理士事務所を設立。
国税時代および税理士、ＦＰの経験から、正直に生きることが、仕事やお金に愛され、幸せに生きる人の特徴であることに回帰。「なんだかんだで正直が一番」を掲げ、長期的な視野で、持続して成長する企業づくりの支援を行っている。また、企業の安定的な財務基盤構築には経営者や従業員の家計も整える必要があるという信念の元、企業財務と経営者や従業員の家計、トータルでの財務コンサルティングを提供している。
現在は株式会社遠藤会計　税理士兼代表取締役社長として、福島県郡山市の企業を中心に経営コンサルタンティングを行っている。