マネーマグネットの法則 ―お金を引き寄せる会社が、徹底して「やらないこと」

「なぜか、あの会社には仕事とお金が集まる」
一方で、
「がんばっているのに、いつも資金繰りに追われる」
この差は、努力量や人柄ではありません。
決定的な違いは、やらないことをどれだけ徹底しているかです。
私は多くの経営者と話をしてきましたが、
お金が集まる会社ほど、共通して「選別」が鋭い。
何をやるかより先に、
何をやらないかを決めている。
これを私は マネーマグネットの法則 と呼んでいます。
結論から言えば、
お金を引き寄せる経営の本質は「やらないことの徹底」です。
マネーマグネットの3つの原則
1.お金のない人に営業しない
2.自社のNO.1を見つけて発信する
3.苦手は切る。未経験は試す
一見すると冷たく聞こえるかもしれません。
しかし、これは生き残るための経営判断です。
順に解説します。
1.お金のない人に営業しない
「5人組の法則」というものがあります。
人は、最も身近な5人の平均になる、という法則です。
これは ビジネスでも同じ。
自社の得意先5社の平均が、その会社の未来を決めます。
・価格に厳しい
・常に値引き要求
・縮小、撤退を考えている
・景気や業界のせいにする
・今は我慢の時だと言い続ける
こうした相手を主要顧客にしている限り、会社の体力は確実に削られます。
大切なのはここです。
お金のない人は、悪い人ではありません。
ただし、あなたの会社を成長させる顧客ではない。
・拡大中の会社
・投資意欲のある経営者
・未来にお金を使える人
営業は、まずここに絞るべきです。
お金のない層への対応は、大手企業に任せればいい。
販路、資金、ブランド、人材を持つ大手だからこそできる領域です。
中小企業がそこに踏み込むのは、
体力差のある殴り合いを挑むようなもの。
実はこれが、大手の弱点でもあります。
身体が大きいからこそ、薄利多売をやめられない。
中小企業は、
選別することでしか勝てません。
2.NO.1を取りに行く
日本一高い山は富士山。
世界一高い山はエベレスト。
では、
日本で2番目に高い山は?(北岳)
世界で2番目に高い山は?(K2)
答えられる人は、ほとんどいません。
2位は、存在しないのと同じです。
ビジネスも同じ。
NO.1しか記憶されない。
だからこそ重要なのは、
自社のNO.1を見つけに行くことです。
そのためのステップは2つだけ。
① 既存客に聞く
なぜ、うちを選んでいるのか
何が一番助かっているのか
他社と何が違うのか
答えは、社内ではなく顧客の頭の中にあります。
② 聞いた内容を、そのまま発信する
多くの会社は、
自分たちが言いたいことを発信します。
しかしNO.1を取る会社は、
顧客が評価していることだけを尖らせる。
これを繰り返すと、
「その分野ならあの会社」というポジションが生まれます。
NO.1は、
売上ではなく「認識」で決まります。
3.やらないことを徹底する
ここは誤解が生まれやすいので、
あえて2つに分けて話します。
① 経験済みで苦手なことは、やらない
・やってみた
・投資もした
・時間も使った
・でも成果が出ない
それでも「いつかは」と続けてしまう。
これは挑戦ではなく、
幻想への浪費です。
経営は感情論ではありません。
KPIを設定し、成果が出ないものは切る。
苦手なことを無理に続けるのは、
正常な経営判断ではない。
勇気を持ってやめることが、
次の成長につながります。
② 未経験だから苦手なことは、やる
一方で、
やったことがないから苦手だと感じていること。
これは、必ず挑戦すべきです。
なぜなら、
新しい収益は、未経験からしか生まれないから。
既存事業は、必ず成熟し、衰退します。
これは避けられない前提です。
だからこそ、
・期限
・予算
・KPI
を決めてチャレンジする。
ダメなら撤退。
良ければ育てる。
この高速回転こそが、
一発屋で終わらない会社の共通点です。
まとめ マネーマグネット経営の本質
・お金のない人に営業しない
・自社のNO.1を見つけ、尖らせる
・苦手は切る。未経験は試す
共通しているのは、
やらないことを決める勇気です。
経営とは、
可能性を広げることではありません。
選択肢を減らし、
一点に集中すること。
お金は、迷いのない会社に集まります。
マネーマグネットとは、
才能でも運でもなく、
覚悟の設計です。
一発屋で終わるか、
長く選ばれ続ける会社になるか。
その分かれ道は、
今日、何をやらないと決めるかにあります。
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記事執筆者
遠藤 光寛(えんどう みつひろ)
税理士・株式会社遠藤会計 代表
二代目経営者を中心に、
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仕組み:一発屋で終わらない、回り続ける事業構造をつくる
18年間の国税職員経験を経て独立。
福島県郡山市を拠点に、中小企業・医療法人を中心として、
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